伊台地区に対する思いとは?
私自身が約20年ほど白水台に住んでいます。新興住宅地でありながら古くからの農家さんも多く、とても暮らしやすい一方でこの地域には病院がありません。そのため、この地区の方は何か身体に不調があれば、車で市内の病院まで降りて行かなくてはならず、特にご高齢の方やその家族の負担はとても大きいものです。ウェルケア内科クリニックでは、薬局も併設していますので、タイミングが合わず受け取れなかった他の病院からの処方箋の薬の受け取りもできます。今回の開業にあたり、伊台地区において医療貢献できることを大変嬉しく思っています。
医師としての歩みについて
大学を卒業後は松山赤十字病院循環器センターで研修を行い、市立宇和島病院、愛媛県立新居浜病院で循環器と呼吸器疾患の治療に従事していました。その後、聖光会鷹の子病院で一般内科と循環器疾患を担当した後は、正光会今治病院へ転勤となりました。ここでは主に認知症患者さんを対象に一般内科疾患を診療。この時は認知症の患者さんが中心だったため、コミュニケーションをとるためにたくさんの工夫をしました。様々な経験を積むことで、患者さん目線で病気を診ることの大切さが培われていきました。
ウェルケア内科クリニックの特長とは?
最大の特長は、社会福祉法人が母体のクリニックということです。そのため、介護や福祉の現場に繋ぎやすいというメリットがあります。例えば、ご本人やご家族の認知症の症状が進んでいるという場合にもケアマネさんとの連携がとりやすく、ショートステイや施設への入所など、様々な場面で迅速な連携と調整が可能です。特に、熱や痛みといった病院にかかる症状がないため、来院することをためらってしまう場合においても、相談窓口のような存在になりやすいと思います。
患者さまと関わる中で大切にしていることは?
「患者さんの訴えや話をよく聞く」ということです。医師になりたての頃は、患者さんよりも病気ばかりに目を向けていたように思います。しかし、たくさんの患者さんと接し経験を重ねることで、当たり前ですが患者さん1人ひとりが症状の感じ方も違えば、経済状況を含めた生活状況も異なるということを改めて知ることができました。そういった経験を経て、現在は福祉の現場と近いこともあり、患者さんの生活全般も含めて「より健康に生活をしていくには・・・」ということを大切にしています。
クリニックの目指す姿について
大きな目標ですが、伊台地区に住む皆さんの健康を支えていきたいと考えています。
特に、退院した高齢の患者さんには再入院させない、少しでも再入院を遅らせるお手伝いをすることも大切だと思っています。どうしても入院をしてしまうと体力が落ちてしまい病状が悪化してしまうからです。そして、この地区で人生をどう全うしていくか。
場所と名前から、ウェルケア道後の施設利用者さんに向けたクリニックと間違われる方もいますが、クリニックは広く一般の方へ向けています。この地域で暮らす皆さんの生活に寄り添ったクリニックを目指していきます。
略歴
ウェルケア内科クリニック
院長野本 高彦
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平成3年
愛媛大学医学部を卒業。大学付属病院、松山赤十字病院循環器センターで研修。その後市立宇和島病院および併設の南予救命センターで主に循環器疾患を、愛媛県立新居浜病院および東予救命センターで循環器と呼吸器疾患(結核を含め)を診療してきました。
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平成16年
聖光会鷹の子病院では主に循環器疾患。
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平成18年
恩賜財団済生会西条病院で循環器疾患。
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平成19年
再び聖光会鷹の子病院で一般内科と循環器疾患を診させていただきました。
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平成29年
正光会今治病院では主に認知症患者さんを対象に新型コロナウィルス感染を含めた一般内科疾患を診療してきました。
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令和7年
地元伊台地区で開業させていただきます。よろしくお願いいたします。